アラサーのはじめての婚活!お見合い相手は超マザコン

30歳を目前にして、私はあせっていました。何の資格もなく、毎日単調な事務をする女。3時にはお茶を飲んで雑談をする、うやむや休憩タイムまである、のんびりした会社です。辞めたいなんて思ったこともなかったし、世の中のひとは何故に転職をしたがるのか不思議だという感じでした。

とはいえ、このまま定年までこの毎日が続くとは思えませんでした。何の取り柄もない従業員が、若い人にとってかわられるのは必然と、のんきな私でも危機感を感じていたのです。これはもうお見合いして、さっさと結婚しなければいけない。その考えに取り付かれてイノシシのごとく活動を始めました。

うーん、お見合い相手はどこから出てくるのでしょうか。友人も皆恋愛結婚だし、とてもじゃないけど相談なんて恥ずかしくてできません。ドラマでは親戚のおばさんがお見合い写真を持って来てくれるけど、親は一人っ子ですから、おばさんがいません。親も人脈などないので、自分で何とかするしかないのだと悟ったところから婚活はスタートしました。

インターネットでマッチング!みたいな婚活サイトはちょっと怖いかなと思い、新聞広告に出ていた昔ながらのお見合い会みたいなところに入りました。入会金はこのお金で旅行したい、と思うべらぼうな金額です。でも、背に腹は代えられないと払いました。入会した日に、早くもお見合い相手を紹介され、数日後には相手から一度会いたいと返事をもらいました。何だか簡単に進んでいくのね、とうれしい気持ちで当日のために洋服や靴など買い揃えました。

さて、お相手に指定された高級ホテルの喫茶店に行くと、ちゃんとお見合い相手はいました。相手も真剣に望んでいるのだとうれしかったし、見た目もなかなかいい感じです。二人でテーブルにつくと、今日はよろしくお願いいたします、の挨拶です。きちんとした人だな、また浮足立つ私でした。すると、お相手は言いました。
「ここは、母が気に入っている喫茶店なんです。」
私もそうですかと返事をしました。そのときはまだ気づいていなかったのです。
「こんど、銀座の懐石料理のお店に行きませんか?母がおいしいというものですから。」
「今日もこのネクタイがいいと、母が選んでくれて。」

まあ、延々と母の話が続きます。なんだか気持ち悪いを通り越して、尊敬の念をいだくほどのママ大好き人間でした。私はあまりに落胆しすぎて、記憶も定かではない状態で家路につきました。そして、これではダメだと、婚活アプリ 30代で検索してみて安全そうな婚活サイトにも登録しました。早くいい出会いがありますように・・・・